ここ数年まともな山登りから遠ざかっていたのですが、今年のゴールデンウィークは全くの自由となったため、久しぶりに山に行くことにしました。
とはいえ脚力も大きく落ちているので、途中で引き返すことも十二分に予想しての山行でした。
選んだ山は「毛勝山」。北アルプス劔・立山連峰の北方稜線に位置する、登山者の少ない山です。
前日の早い時間に家を出て現地で仮眠をするつもりだったのですが、装備の修理に手間取り、深夜に出発、明け方に現地着となってしまいました。
雪の少ない年ならば700m付近、通常でも470m付近までは車で入れるようなのですが、今年は雪が多く330m付近で通行止め。距離にして3kmから6km程余分に林道を歩かなくてはなりません。
スキーを背負っているとはいえ、日帰りの荷物にさえ苦労している情けない身体を恨みつつ林道をたどり、谷が雪で埋まってきた頃合いを見計らって870m付近で山スキーに履き替え、ようやく荷が軽くなりました。
次々と現れる堰堤、横の斜面からの雪崩が作った急斜面、表面だけが緩くなった不安定な雪に苦しみつつ最後の堰堤を越えて、ようやく本番が始まる1050m付近に着いた頃にはかなり体力を消耗してしまいました。
しかし、途中で不安定な雪で滑って腿の内側を痛めたにもかかわらず、人工物が無くなって本来の(?)山登りが始まると少し身体も軽くなり、また比較的スケールの大きな谷と言うこともあって気持ちの良い登高が楽しめました。(雪に埋まったデブリの後を乗り越えるのは体力を奪われるので、閉口しましたが...。)
この時期は落ちるべき雪は落ちてしまって意外と雪崩の危険が少ないことが多いのですが、今年は雪が多いと言うことで心配しながらの入山でした。
結果は、この谷に関しては大体落ちてしまっていて、ルートを選びさえすれば特に雪崩に巻き込まれそうなところはほとんどありませんでした。
遠くの尾根には3m程はありそうな大きな雪庇が残っていましたが、もし自分が登っている谷の上にあんな雪庇があったらひやひやものです。
結局、残りの高低差800m、これからがこのルートの核心部という1600m付近で時間も体力も尽きてしまい、気温も急激に下がってきたため今回はここで引き返すことにしました。
下りは小雪の舞う中、疲れた身体にむち打って下山しました。
今回のようにトレーニング不足、体力不足で敗退というのは初めてだったので全くもって情けない限りですが、まぁ初めからわかっていたこと。次回は体力を付けて挑戦したいと思います。